果物を種から育てるシリーズ、今回からぶどうを種から育てるシリーズをスタートさせます。基本的には他(桃・りんご等々)と同じ進め方で行なっていくつもりです。
最近は種無しで売られていることが多く、入手困難なぶどうの種。その中から2022年秋に3品種の種を手に入れて、全て発芽までは漕ぎ着けました。しかし、一年経って結局残っているのは巨峰のみです。
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まずはぶどうの種の休眠打破から
色々な植物の種の中で、冬を越さないと発芽しないようにできているものは多くあります。もちろん冬を越すまで順調に育てば発芽するのですが、早く発芽させるために行うのが休眠打破です。
休眠打破とは?
種を冷蔵庫などで一定期間冷やして、冬を越したと勘違いさせることを、総じて休眠打破といいます。桃やさくらんぼなど硬い殻に覆われている種は、割って中身だけ取り出す方法がよく取られます。ただ、ぶどうやりんごなどはそのままただ冷蔵庫で冷やせば良いですね。どちらも、濡れたキッチンペーパーやティッシュなどで包んで、湿気を保った状態で保管すると良いでしょう。カビが生える可能性が高いので、衛生上、フリーザパックに入れると良いかと思います。
ぶどうの種、発芽
約2カ月半後、冷蔵庫から種を取り出して植えました。しばらくすると発芽……ですが、予想以上の発芽率で戸惑います。
休眠打破しないぶどうの種
ぶどうの休眠打破が有効か分からなかったので、いくつかの種は冷やさずそのまま植えました。
やはり、冬を越してからの発芽になりました。こちらも発芽率は8割くらいでしょうか。
発芽まではいくものの
ぶどうの1年目で感じたのが、発芽後の管理の難しさです。次々生えてくるのに、なかなか成長していきません。気付けば一年目は巨峰とナイアガラだけが残り、最終的には巨峰のみになってしまいました。
理由として考えられる点はいくつかありますが、その確認も含めて今年もう一度種から育てていくつもりです。推測される、途中で多くが枯れた原因は以下のとおりです。
推測される原因1.発芽率をナメていた
「どうせ10に1つも発芽しないだろう」と思っていたところ、かなりの確率で発芽し、ポットが密集状態となりました。ワサワサと生えていく中で、栄養不足か日照不足かでどんどん枯れていく……収拾がつかなくなる中でほぼ全滅、という事態に陥りました。
もう一つ、休眠打破の段階でかなりカビを生やしてしまったんですよね。もう少し管理すべきだったという後悔とともに、「こんなにカビが生えたら尚更発芽率が低くなっているだろう」という気持ちもありました。そこで、1つのポットに10以上の種をバラバラ蒔いていたのですが、それが蓋を開けたらほとんど発芽。余計に収拾がつかなくなりました。
推測される原因2.植え替え時期と方法が間違っていた
まず、当初に発芽したナイアガラは早めに上記の密集状態から元気の良い子を取り出して個々にポットに植え替えました。しかし、すべて植え替えからしばらく時間が経つと萎れてしまいました。
次に、反省してしばらく大きくしてから植え替えてみたのですが……今度もまたすぐに萎れてしまい……原因は恐らく、植え替え直後に水をやり過ぎたことでしょう。水のやり過ぎ……色々な植物で何度やらかしても繰り返してしまいます。
推測される原因3.そもそも弱い
よく言われることとして、種から育てた個体は通常より弱いというものがあります。ぶどうにもそれが当てはまるのか……何とか今年は1と2を繰り返さないようにして、確かめたいところです。
さて、そんな中で最後の一つであった巨峰は、この記事を書いている時点では元気に育っています。
次回は、この「一粒種」の巨峰が育っていった様子と、栽培の際に注意したことをお話できればと思います。また、新しいぶどうの種も採取できたら、休眠打破の様子もお伝えしていきます。