寒さを経験しないと発芽しない植物があります。フルーツを種から育てようと思ってただ種を蒔いても芽が出ず、断念した経験がある人もいるのではないでしょうか。種が落ちて秋や冬に発芽しても自然では育ちにくいので、ひと冬越して春になってから発芽するように進化していったのでしょうね。
フルーツを種から育てるときなど、その種を冷蔵庫などで冷やして発芽を促すのが休眠打破です。休眠打破によって秋や冬に発芽させることになるので、暖かい場所で育てないと当然冬は越せません。それでも、種をひと冬管理するより良さそうで、種から育てる際に休眠打破を採用しています。今回は、休眠打破しているフルーツの現状を、桃を中心に報告します。
休眠打破、現状の報告
今年は、桃の休眠打破を再度行っています。昨年その方法で発芽したものを育てて、栽培記録を記事にしていますが、休眠打破の方法が正しかったのか実証するため今年も冷やしてみました。
そのほか、9月になってからりんご・梨・ぶどうの種を冷やしています。桃だけでなく、他の果物でも同じように発芽できるのか、実際に行って結果を報告しようと思っています。
桃の休眠打破
昨年は、休眠打破を行った種はほぼ全て発芽しました。昨年は大きくてしっかりした種だけを選んで冷やしましたが、今年は「実験」を兼ねているので、全ての種を冷やしています。その差がどう影響しているのでしょうか。
「生存率」6割
ちょっとカビも写真に入っていて汚いので、小さい画像でお伝えします。
実際は2ヶ月以上冷やしておきたいのでもう少し冷やしておくのですが、少し覗き込んだときに「黒いもの」を見かけたので、一旦外に出しました。休眠打破の際に気を付けないといけないのは、カビの発生です。外見問題なさそうなものも含めて念のため全てを取り出し、ついでにもう一度「中間報告」もしておこうと……
取り出してみた結果、冷やしていた10粒の種のうち、4粒はどう見ても生きていなかったため処分しました。どの種も「少し大きさや厚さが心許ないな」と感じた子達。大きければいいとか小さいと駄目とか単純な決めつけはできないかもしれませんが、ひとつの基準として考慮できそうです。
また、現時点では仮説の段階だと断ったうえで……もしも最初の種の状態が肝心だとしたら、外の殻をつけたまま冷やすと元々の中身の状態が分からないため成功率が下がるのかもしれません。今後はその辺りも考えながら報告できればと思っています。
カビからの脱出
カビが増えてきたものは、包んでいたペーパーを取り替えました。あと数週間ですが、もう一度冷やしてから植えていきたいと思います。昨年であれば、2カ月半ほど冷やしていたら3割くらいは少しだけ芽が出始めていたのですが……あと半月ほどでどこまで変化があるでしょうか。
その他の種は冷やしたまま
他の種は、期間からすると「まだ始めたばかり」です。冷蔵庫を開けたときにカビの確認をする以外は、当分そのまま冷やしておきたいと思います。期間は桃と同じ、2カ月以上を目安にしています。さて……どこまで発芽の報告ができるでしょうか。