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秋の東濃で山城を巡るドライブ4~「女城主」岩村城後編・紹介~

名古屋から東濃の山城を巡るドライブ。苗木城を訪れたあと、岐阜県恵那市の岩村に向かいました。日本一標高の高い場所に建てられた、日本三大山城のひとつ、岩村城。本丸まで登った話題をした前回に続き、今回は写真をもとにして岩村城を紹介していこうと思います。
前回までの記事は、下のリンクをご覧ください。
秋の東濃で山城を巡るドライブ~中津川インターから苗木城へ~
秋の東濃で山城を巡るドライブ2~苗木城の石垣・門、そして紅葉~
秋の東濃で山城を巡るドライブ3~「女城主」岩村城前編・登城~






岩村城唯一の建造物、太鼓櫓


話を岩村城登城前に戻します。遺跡としては、各所にある石垣が存在感を示していますが、建造物としては最初に目にするこの太鼓櫓しかありません。しかも、太鼓櫓も再建されたものです。明治初期の廃城令は、ここまで徹底的にお城を壊したのですね。少し残念にも思いますが、やはりここを軍事拠点にされて反乱を起こされるのは怖かったのでしょう。

初門、そして一の門へ


岩村城では、地点に建てられた看板のQRコードを読み取れば、建っていた当時の様子が確認できます。これは面白い方法ですよね。その場で「当時はこうだった」とイメージしやすくなります。

そして、ここからいくつかの門をこえていかなければなりません。そういえば歴史を紐解くと、岩村城では「籠城していた」という記録をよく目にします。この造りを見れば、当時の人もお城を登るのに苦労したのでしょうね。
もう一つ「そういえば」なお話を。江戸時代に入ると、お殿様は普段本丸まで登らず、先述の太鼓櫓あたり・資料館のある場所付近に居を構えていたとか。そうでしょうね。平和な世の中であれば、わざわざあんな場所(?)まで登り降りして生活する必要はありませんから。

数々の門をこえて


こういった山城を巡るとき、お城を攻める兵士になった気分で登っていくと、その守備力を体感できて面白いです。曲がり角が多かったり背後にも高台があったりして、たいていどこかに「罠」が仕掛けられています。

Taka嫁
想像の中では何回も討ち取られているんだろうね
Taka娘
いや。お父さんの場合、呑気に「攻略したぞ〜」なんて言って、討ち取られたことに気付かないんじゃないの?
Taka嫁
貴女、なかなか鋭いわね

ちなみに、山城を歩くときは新しく作られた階段を歩いた方が比較的疲れず登れるケースが多いので、登らなければいけなくなったときは参考にして下さい(^_^;)

Taka嫁
ちょっとよく分からない。どうして?
当時からある階段だと、わざと段差をつけたり歩幅と合わなくしたりしてあるケースがあるんだよ。攻めてくる敵が登りにくくなるように作られるからね
Taka
Taka嫁
なるほど。
全てのお城が当てはまるわけではないけどね。疲れやすくなったり転びやすくなったり……ただ、それが顕著に表れると今は危ないから、有名な観光地になっているお城はたいてい新しい階段や通路が作られてあまり残っていないかもね。
Taka
Taka嫁
岩村城はどうだったの?
えっと……
Taka
Taka娘
普通の階段でもバテバテで、そんなもの気にしている余裕なかったんじゃないの?
Taka嫁
貴女、本当に今日冴えているわね……

霧ヶ井


かなり歩を進めて、そろそろ本丸も見えてきそうな位置に、古い井戸があります。もう少しでゴール……その前にあるのがこの「霧ヶ井」です。

霧ヶ井の伝説

お城を攻められた際、この井戸に蛇の骨を投げ込んだら霧が立ち込めてこの城を守ったーーこれが霧ヶ井の伝説です。
少々冷めた物言いをすれば、この辺りは元々霧が発生しやすい気象条件下にある場所だそうですね。山城ですから、確かに霧は多そうです。
その伝説からか、それともよく発生する気象条件を指すのか、岩村城は別名「霧ヶ城」とも呼ばれています。

六段壁


いよいよ本丸。下から登ってきたときに見る最後の石垣が「六段壁」です。当初作られていた石垣が崩壊しないように、下へ下へと補強を繰り返した結果このような形になった、とのこと。綺麗に揃えられた段差はまるで芸術作品のようですが、確かに、戦に備えた「要塞」に芸術も何もあったものではないですよね(^_^;)

本丸に到着

本当に城兵がいたら、私は何度昇天していたことでしょうか。いや、兎にも角にもこうして「日本一高い場所にある本丸」を登り切りました。
実は……本丸近くに駐車場があり、そこまでは車で来ることも可能です。可能ですが……本当に気をつけてください。

本丸近くの駐車場

ここからは別の日にもう一度寄った際のお話です。少し「やり残したこと」があって、先週(2022年12月上旬)もう一度岩村に行きました。本丸だけ行っておこうと思い、ナビに「岩村城跡」と入れると、本丸近くの駐車場を案内されました。
しかし、この道……かなり狭いのでお気をつけ下さい。私の車は3ナンバーですが、それでももちろん「スレスレ」という程ではありませんが、かなりのプレッシャーを感じます。そして……対向車が来たら……たまたま来なかったので良かったですが、タイミングによっては泣きそうになりそうです(^_^;)
それ以上に、特に落ち葉の多い季節や路面が濡れている日などは、特に下りではスリップにお気をつけ下さい。雪の日なんて論外です(そもそも雪道は他の場所でも危ないですが)。もう、落ち葉でスリップしないかとビクビクしながら通り抜けました。

本丸からの眺め


本丸には、織田信長が宿所とした逸話なども残されています。なんでも、この地で武田家滅亡の一報を聞いたのだとか。
女城主・おつやの方、織田信長、歴代の城主。それぞれどういう思いでここからの眺めを見ていたのでしょうか。このような場所で思いにふけるのが、個人的には好きな時間のひとつです。

Taka娘
返す返す、変わってるよね

岩村城の石垣


以前紹介した苗木城、全国的に有名な竹田城など、石垣だけ残されたお城も各地にあると思います。岩村城もまた、石垣で当時の姿形を想像できる史跡です。

石垣のことは苗木城で紹介したので、ここでは詳しく触れませんが……造られた時代によって石垣が違うことを覚えておくと、違いを認識できたときに楽しくなります。

Taka娘
登り切ったとき、そこまで考えられるだけの体力的余裕があったらね〜






ここまで、岩村城の姿を紹介してきました。日本三大山城のひとつ、岩村城。その魅力を体感するために一度登ってみて下さい。
次回は山を降りて、城下町の紹介をしていきます。

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